金與正党部長が談話発表

【平壌9月19日発朝鮮中央通信】朝鮮労働党中央委員会の金與正部長が19日に発表した談話「国際原子力機関(IAEA)の偏見的視覚と二重基準は国際核拡散防止制度の崩壊を招いた基本因子である」の全文は、次の通り。

オーストリアのウィーンで行われたIAEA総会第70回会議を契機にIAEAの根深い偏見性と二重基準的行為がまたもや現れた。

17日、IAEAは朝鮮民主主義人民共和国の安全環境が外部の恒常的な核脅威を受けている重大な現実に顔を背け、わが国家の自衛的かつ合法的な核活動を問題視する反共和国「決議」を強圧的に採択した。

米国と西側にそそのかされてIAEAが毎年つくり上げているこのような無意味で非効率的な「決議」はわれわれにとって新しい体験ではなく、朝鮮民主主義人民共和国の核保有国地位にいかなる影響も及ぼせない。

すでに数十年前に合法的ルートを通じてIAEAから脱退した核拡散防止条約(NPT)外の核保有国である朝鮮民主主義人民共和国の核活動はIAEAの管轄対象ではなく、IAEAはこれについて干渉するいかなる権限や資格もない。

それゆえ、われわれはIAEA舞台でつくり上げられたいかなる反共和国「決議」に対しても決して認めない。

その反面、IAEAはNPT寄託国である米国の露骨な核拡散行為と非核国である韓国の憂慮すべき原子力潜水艦の導入計画については一言も正しく言えず、終始一貫沈黙を守っている。

これは、IAEAの極端な二重性と偏見性を濾過なく露出させたもう一つの代表的事例である。

これでIAEAは国連専門機関としての代表性と公正さを残念にも完全喪失し、米国とその同盟国の権益だけを代弁する西側圏機関としての正体を明白にさらけ出した。

こんにち、IAEAの二重基準性はただ朝鮮半島にのみ限らず、欧州と大洋州、中東地域をはじめとする世界の各地で目撃されている。

核兵器とその管理を誰それにも直接的・間接的に渡してはならないと規制したNPT上の拡散防止義務に乱暴に違反して米国が欧州地域に核兵器を配備し、NATO(北大西洋条約機構)加盟国と共有している事実、「拡大抑止力の提供」の口実の下で韓国と日本を米国の核兵器使用計画と実行に積極的に加担させている事実、韓国に原潜技術を提供しようと画策している事実はいかなる場合にもIAEAの論議の対象、憂慮の対象になっていない。

それだけでなく、IAEAは国際社会の抗議にもかかわらず、米国の庇護(ひご)の下で兵器級核物質を不正常に過剰蓄積している日本の行為についても顔を背けている。

IAEAの二重性によってこんにち、核問題において西側圏か、非西側圏かによって当該国の核活動が「合法」と「不法」に規制される新しい「核拡散防止基準」が生じたし、まさにこれが米国と西側が主導する核拡散防止制度の実状である。

事実上、IAEAは米国原子力機関として確実に転落し、国際核拡散防止制度は米国主導の核拡散制度に変質したと言っても過言ではない。

IAEAの不公正さと偏見性、二重基準は全地球的範囲で核拡散防止制度を腐食させる主要因子であり、これと並行する米国の公然たる核拡散行為は国際平和と安全を破壊し、核戦争勃発(ぼっぱつ)の危険性を高調させる重大脅威である。

IAEAの基本使命は、全ての構成国に原子力の平和的利用権利を保障し、核技術の軍事的転用を遮断するところにあり、決して露骨な核拡散行為を黙認、助長するところにあるのではない。

あくまでも個人的な見解ではあるが、IAEAが核拡散防止制度をむしばむ張本人が誰であるのかについて勇気を出して正しいことを一度でも言うなら、つぶれたメンツを少しでも立てるかも知れない。

IAEAが非構成国である朝鮮民主主義人民共和国の主権と内政に干渉するほど、IAEAの評判と名声は地に落ちるようになり、それが誰に有利であるのかは自ら判断すべきであろう。

米国をはじめとする敵対勢力の核脅威と核拡散行為を黙認しながら、われわれに核を放棄しろと言うのは、すなわちわれわれの存立と生存権を放棄しろと言うこと同様である。

われわれは、いかなる場合にも米国と西側の「寛容」に自分の主権と安全権を抵当に入れないであろう。

米国の急進的な核戦力増強と露骨な核拡散行為、IAEAの二重性と無原則性によって国際核秩序が全面崩壊状態に至ったこんにちの重大な地政学的状況はわが国家をしてより責任ある選択を求めている。

敵対勢力の核脅威に持続的に露出されているわが国家にとって核力量の信頼性がいかなる場合にも疑問視されないように保証するのは国家安全のための最重要事案である。---