武力干渉者の「迷宮」となっている紅海水域

【平壌8月6日発朝鮮中央通信】今、紅海水域が同水域に押し寄せた米国と西側の武力干渉者にとってさらに「迷宮」と化している。

中東事態勃発(ぼっぱつ)以降、米国は原子力空母をはじめとする戦略資産を紅海水域に投入してイスラエルシオニストに反対する中東の抗争勢力を掃滅する一方、手先の人間殺りく戦を支援するための「保護者」の役割を果たしてきたし、英国などの西側諸国もこれに合流した。

しかし、イスラエルの野蛮な大量虐殺蛮行とそれを庇護(ひご)する米国と西側の行為に憤激した中東の抗争勢力は猛烈な軍事的活動を展開したし、その度合いは日を追ってさらに高まっている。

今、紅海水域で米国と西側を守勢に追い込む主要相手として出たのはイエメン抗争勢力である。

この抗争勢力の軍事的攻撃によって米国がそれほど誇る無人戦闘攻撃機MQ9リーパーが6カ月間に6機も撃墜され、紅海は事実上、米国の「強大さ」の神話が余地もなく砕かれた所になってしまった。

今もイエメン抗争勢力は、イスラエルの大量殺りくが中断されない限り、自分らの軍事的攻撃は引き続き増加するとしながら米国と西側を絶えず圧迫している。

これに関連して国際社会は、米国と西側が紅海水域で展開した「繁栄の守護者」だの、何だのという軍事作戦を対して「モグラ狩りゲーム」のような勝ち目のないことであると嘲弄(ちょうろう)している。

米国の軍事専門家らまで、「これは第2次大戦以降、米海軍が向かい合った最も持続的かつ難しい戦闘」と言って進退両難の状態に陥った自分らの境遇を慨嘆する状況である。

米軍駆逐艦のある指揮官なる者は、「われわれがどんなに致命的な脅威の中で任務を遂行しているのかを人々は知らない。たった一度の判断ミスをしてもわれわれはミサイルに打たれる」と言いながら極度の恐怖感を表した。

恐れおののいた者らが自分ら同士で互いに攻撃する事件も頻繁に起こっている。

去る2月に最新型戦闘艦であると大言していたドイツのある護衛艦が米海軍の無人機を敵と誤って判断して2基の迎撃ミサイルを発射したが目標に行き着けず海に落ちた事件は、紅海水域に進駐した武力干渉者の間での恐怖による混乱と彼らの「先端装備」の脆弱性をそのままに見せた。

国際社会が正規軍でもない一個の抗争勢力を相手に海上ルート一つも掌握できなくてうろたえている米国と西側の膨大な海軍武力を「水準以下」と評しているのは決して理由なきことではない。

しかし、そのようにのみ見ることでもない。

これは、中東地域にむやみに介入して専横を極める米国の行為をこれ以上許さないという地域での反米抗争の意志が「力の優勢」を圧倒する結果を生じさせているというはっきりした証拠にもなるのである。

現実は、世界の各地で戦争と殺りくだけをこととし、勝手に振る舞う米国をはじめとする西側勢力が自主権と領土保全を守るための地域での反米聖戦によって手足が縛られていることを示している。---

www.kcna.kp (2024.08.06.)